4.1 実験ストーリーB

 今回、君はO統括部長になり、 新宿地区全部で20店舗あるコビニエンスストア ワーソンの配送計画の見直しを行う。

 高田馬場店、そして目白店を蘇らせたY教授の噂を聞いたO統括部長は、 Y教授が物流の専門家でもあることを知り、現在O統括部長の頭を悩ましている 物流センターから新宿区の各店舗に商品を配送する計画について相談することを考えた。
早速、Y教授に本社まで来てもらい、相談にのってもらうことにした。

(電話にて)
O統括部長 「最近我が社では、製品原価に占める物流コストの割合の高さが問題となってきています。 私の担当している地域でも、物流費の削減を検討しているのですが、何かいい方法はないでしょうか?」
Y教授 「現在のワーソンにおける物流センターから各店舗への配送計画は どのように立てているのですか?」
O統括部長 「それがお恥ずかしいことに、かなりの部分物流センターのベテラン社員の経験と勘に 頼っていることが多くて、今の配送計画が本当に最適なものか分かっていないんです。」
Y教授 「分かりました。私が研究している物流の分野では、トラックの配送計画問題は VRP(Vehicle Routing Problem) として世界中で研究が行われています。 そして解法も様々なものが提案されています。 まず最初に物流の基本であるLogisticsの考え方についてご説明します。 その後非常に簡単ではありますがトラックの配送計画問題に有用なセービング法について簡単に説明しましょう。 そして最後に配送計画において重要な概念であるTime Windowとその基本的な解法である グリーディー法について説明します。」
O統括部長 「よろしくお願いします。」